ザ・シーズンデザイナー 表谷 |愛知県犬山市「明治村」 訪問記2
前回のブログで、愛知県犬山市の「博物館 明治村」について書かせて頂きました。
主に「帝国ホテル中央玄関」の紹介をさせていただいたのですが、こちらの「博物館 明治村」は
非常に広く、移築された色々な建築物がありましたので、今回はそちらを紹介させて頂きます。
「金沢監獄中央看守所」・・・石川県金沢市に明治40年に建てられ、こちらの八角形の看守所を中心に
5つの監房棟が放射状に並んだ配置の建物です。看守室からは各監房棟の中廊下が一望に見渡せる様に
なっており、監獄としての機能を重視した建物の形が印象的でした。
「金沢監獄正門」・・・金沢監獄の敷地は煉瓦造りの高い塀で囲まれ、西側に設けられたのがこの門で、
煉瓦と石で造られた重厚なデザインに目を引かれました。監獄の門という特殊な用途の為、
外のデザインは凹凸が多いですが、内側は足がかりとなる装飾を設けていないそうです。
「聖ザビエル天主堂」・・・日本にキリスト教を伝えた、あの有名なフランシスコ・ザビエルを記念して、
明治23年に京都市中京区に建設された、カトリックの教会堂だそうです。
教会堂の中には、非常にきれいなステンドガラスも展示されており、幻想的な雰囲気に浸ることが出来ました。
その他にも、写真の上から
「宇治山田郵便局(明治42年、伊勢市岩渕町に建築)」
「工部省品川ガラス製造所(明治10年、東京都品川区に建築)」
「名古屋衛戍病院(明治11年、名古屋市中区に建築」など、
明治時代に建築された建物を移築した展示が多数あります。当たり前のことではありますが、
いずれも、それぞれの目的・用途・機能に合わせた形状でデザインされていました。
我々の仕事にも通じる、装飾だけにとらわれない、一番重要な部分の大切さを改めて
感じる事が出来たのではないかと思います。
ご紹介させて頂いた、展示の建築物は、明治村では、1/3程度で、一日ではとても
廻りきれない広さと展示数でしたので、近々また訪れて、制覇しようと思います。