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照明(ライティング)計画

照明(ライティング)計画

 お住いの外構(エクステリア)やお庭(ガーデン)の計画をする時に、忘れてはいけないのは照明(ライティング)計画です。照明は意匠的にも機能的にもとても重要な役割を果たします。外構やお庭に適切に照明を設えることが出来れば、建物全体の印象もグッと良くなります。また、日々のライティングは生活に豊かさを感じさせ安心感も得られるでしょう。素敵なライティングで暮らしの質をランクアップすることができます。
ここでは、外構・お庭のライティングを成功させる秘訣をご紹介します。

1. 照明の役割

外構における照明には、さまざまな役割があります。それぞれの場所や用途に合ったタイプの照明を設置しましょう。

1-1 安全を確保する

 お住いの様々な場所、エントランス・アプローチ・駐車スペース・庭など夜間は通行する際、暗さで視界が遮られ危険です。適切な場所に照明を設置することによって、夜間でも障害物や段差を認識でき、安全に通ったり移動することが可能となります。

安全を確保する1
安全を確保する2
安全を確保する3

1-2 意匠(空間の演出)

意匠(空間の演出)
意匠(空間の演出)
お気に入りのお庭も照明なしでは夜間は真っ暗になり、せっかくの景観を楽しむことができません。照明を使って樹木や壁などを際立たせることによって、昼間とは違う趣にする事が出来ます。また、間接照明をうまく設えれば、穏やかな光で落ち着いた雰囲気が演出でき、リラックス効果も得られます。
また、ファサードに設置した照明の灯りは夜間のお住まいを印象的なものにし、こだわりの外観をより美しく見せることができます。

1-3  機能的な役割

機能的な役割
機能的な役割
夜間に庭で何かをしようと思っても、真っ暗では何もできません。しかし、庭に照明を設置することで夜間の庭を部屋の延長のように使用することも可能になります。照明の灯りは活動範囲を広げる役割を持っています。また、門周りの照明は来客が夜間に表札を確認したり、インターホンを鳴らす為になくてはならないものです。照明の灯りはそれぞれの場所で機能的な役割があります。

1-4 防犯

防犯
 暗い家と明るい家では、どちらが侵入者にとって都合が良いかは一目瞭然です。家の周囲の暗がりや死角を明るく照らすことは、不審者や犯罪者に侵入を思いとどまらせる効果があります。夜間のライトアップは、防犯対策の一つとしてとても有効です。

2. エクステリア照明の種類

エクステリア照明に使われるライトのバリエーションは、取扱いメーカーによって種類や呼び方が異なりますが、一般的によく採用されているライトをご紹介します。

2-1 バリエーション

形状(イメージ) 種類 形状(イメージ) 種類
門柱灯 〈門柱灯〉 スポットライト 〈スポットライト〉
門柱や門袖の上に設置し門回りを照らす照明 照らしたい場所に光を当てる照明
ポーチライト 〈ポーチライト〉 フットライト 〈フットライト〉
建物の玄関周辺や門柱などに取り付ける照明 足元を照らす照明
ウォールライト 〈ウォールライト〉 ダウンライト 〈ダウンライト〉
壁面に取り付けて周囲や表札などを照らす照明 天井から床面を照らす照明
ポールライト 〈ポールライト〉 バーライト 〈バーライト〉
地面から柱が立ち、光源を高くした照明 棒状になった照明
グランドライト 〈グランドライト〉 フロアライト 〈フロアライト〉
アプローチやテラス・デッキなどの床面に埋め込む照明 地面の上に置く照明
形状(イメージ) 種類
門柱灯 〈門柱灯〉
門柱や門袖の上に設置し門回りを照らす照明
スポットライト 〈スポットライト〉
照らしたい場所に光を当てる照明
ポーチライト 〈ポーチライト〉
建物の玄関周辺や門柱などに取り付ける照明
フットライト 〈フットライト〉
足元を照らす照明
ウォールライト 〈ウォールライト〉
壁面に取り付けて周囲や表札などを照らす照明
ダウンライト 〈ダウンライト〉
天井から床面を照らす照明
ポールライト 〈ポールライト〉
地面から柱が立ち、光源を高くした照明
バーライト 〈バーライト〉
棒状になった照明
グランドライト 〈グランドライト〉
アプローチやテラス・デッキなどの床面に埋め込む照明
フロアライト 〈フロアライト〉
地面の上に置く照明

2-2 センサーライト

センサーライト
暗くなってから明るくなるまでずっと点灯させておきたい照明の事を「常夜灯」と言います。対してセンサーライトは、スイッチではなく人の動きや明るさに反応して、点灯したり消灯したりする照明です。住む人にとって便利で省エネにもなります。さらに、防犯の点でも高い効果を発揮します。

① センサーライトの用途

・「常夜灯」としてはつけておきたいが、深夜は光を落としたい場合(人が近づくと明るく点灯)
・人が近づいた時のみセンサーで点灯させたい場合
・暗くなると点灯するが、深夜は消灯させたい場合など

タイマーも併用し、それぞれに合ったセンサーライトを選びましょう。

② センサーライト設置の注意点

照明器具にはセンサー機能がついているタイプと、別途センサーだけを設置して連動した照明器具を点灯・消灯させるタイプのものがあります。どちらにしても、センサーの設置場所で気を付けるべきポイントがあります。

・センサーは明暗を正しくはかれる場所に設置しましょう。(明暗センサー)
例えば、センサーが常に薄暗い場所や植栽などの影にあると、まだ明るい時間帯に早々に点灯してしまうことがあります。さらには、常にライトが点灯状態になってしまうこともあります。

・センサーが反応する範囲や向きを調整しましょう。(人感センサー)
人が頻繁に通る場所(公道の近くなど)にセンサーを設置する場合、センサーの向きや範囲によっては家の前を人が通るたびにライトが点灯してしまいます。そのたびに通行人を驚かせてしまいますし、ライトが点灯することに慣れてしまっては防犯の効果が薄れてしまいます。

     

3. お住まいをおしゃれに照らすライティングのポイント

ライティングの方法は、建物や敷地の形状、エクステリア&ガーデンのデザインによっても違いますが、共通するいくつかのポイントを押さえればワンランク上のライティングをすることができます。

3-1 器具選びと配置

器具選びと配置
器具選びと配置
お住まいは、優しく上品な光で照らしましょう。明るすぎたり派手すぎる色の光や、光源が見えてしてしまってはおしゃれに見えないだけでなく、光害になってしまいかねません。人の目線に光が向かないように注意して配置することもとてが重要です。
例えば、スポットライトで植栽や壁を照らして間接的に空間を明るくしたり、サイドや下方に光が広がる照明器具を選択しても良いでしょう。また、照明器具その物がオブジェ的な役割をすることもあります。建物や外構のデザインとマッチするものを選びましょう。

3-2 植栽の魅せ方

植栽はお住いにとって意匠的にも心理的にもとても重要なアイテムです。せっかくの植栽を夜もきれいに魅せましょう。シンボルツリーをライトアップすれば昼間よりもさらに印象的になりますし、それぞれの植栽に効果的な光の当て方をすることによって、昼間とは違うおしゃれな表情の樹形を楽しむことができます。また、光を当てることで外壁や床面に映る樹陰もまたデザインのひとつになります。
植栽の魅せ方
植栽の魅せ方
植栽の魅せ方

3-3 素材を際立たせる

素材を際立たせる
素材を際立たせる
照明で照らすことで昼間とは違った素材の質感を表現することができます。例えば、石材を使った外壁の表面の凹凸感や塗り壁の柄なども際立って見えます。
また、光で照らすことで浮き上がってくる影によって奥行き感が増し、景色に深みを感じさせます。

4.設置場所別ライティングのポイント

お住いの各エリアによってそれぞれに照明の役割と光の演出方法が異なります。
照明の設置場所別にライティングのポイントをご紹介します。

4-1 門まわり

門まわり
門まわり
 お住いの入り口となる門周りの照明は、夜間の訪問者や帰宅する家族を温かく出迎えます。デザインによっては表札やポストの投函口を照らしたり、意匠的にも機能的にも大切なアイテムです。また、常夜灯となる門灯には、明るさセンサーやタイマー付きなどを取り入れても良いでしょう。つけ忘れや消し忘れを防ぐことができるので、外出時でも安心な上節電にもつながります。
門周りはその家の顔と言える場所です。さまざまなバリエーションの照明を使って門扉や門袖のデザイン、植栽などをドラマチックに演出しましょう。ただし、門周りは公道に面しているケースが多いですので、街並みを乱すようなライティングをしないように注意が必要です。

4-2 アプローチ

アプローチ
アプローチ
敷地の入り口から玄関をつなぐアプローチは、頻繁に人が通る場所です。階段などの段差が設けられることも多く、夜間は特に安全面を考慮した照明計画が必要となってきます。
距離の長いアプローチには、玄関まで誘導するように複数の照明を連続して設置したり、周囲の植栽を照らすなど、灯りを楽しむ演出もおすすめです。足元を明るくするためにフットライトを組み込んだり、高さの低いスタンドやポールタイプの照明器具を設置してもいいでしょう。階段の蹴上に間接照明を埋込む手法は、段差の躓き防止にも有効で見た目にも美しくドラマチックにアプローチを演出することができます。

4-3 玄関

玄関
玄関
玄関まわりには、玄関扉や玄関ポーチ空間全体を明るくする照明が必要です。一般的には建物の建設会社の範疇になることが多いので建築計画の際に照明のお打ち合わせが必要になります。門灯と同様に、センサーやタイマー付きなどの照明など防犯機能の付いたタイプを選ぶと安心です。玄関灯やポーチ灯は、比較的デザイン性のあるものが多いので玄関ドアや外観デザインにマッチしたものを選びましょう。

4-4 庭(ガーデン)

庭(ガーデン)
庭(ガーデン)
庭のライティングは、空間の広さやデザインによってさまざまな演出方法が考えられます。植栽に光をあてたり建物の壁を照らすなどの演出をするのも良いでしょう。外からだけでなく、室内からも庭の夜景を楽しめるような工夫をしたいものです。また、灯りに高低差をつけることで奥行きや立体感も生まれます。平面的なプランだけでなく立体的に考えることもポイントでしょう。
防犯面では、塀や植栽の陰に不審者が潜むことができるような暗がりを作らないこと。そのほか、ライトアップなどを計画する際は光の方向や明るさなどに注意し、近隣への配慮を忘れないようにしましょう。

4-5 デッキ・テラス

デッキ・テラス
デッキ・テラス
第2のリビングとして家族や友人と食事をしたり、趣味や憩いの場となるデッキやテラス。暗くなっても有効活用するためには照明が必要となってきます。
テラス屋根やパーゴラの柱・梁の高い位置から下を照らせば広範囲の明るさを確保できます。また、間接照明を上手に設置したり植栽などをライトアップすることによって、美しく居心地の良い癒しの空間を演出することができます。
大きな窓に隣接することが多いデッキやテラスをライティングすると室内からの眺めも良くなりますし、明るい室内が鏡のように窓にくっきり映り込んでしまうのを軽減するという効果もあります。安全面でも照明で明るく照らすことにより、段差や障害物などが認識でき注意喚起の役割も果たします。

4-6 駐車スペース

駐車スペース
駐車スペース
駐車スペースのライティングは、安全性を重視することが大切です。夜間の車の出し入れ、荷物の積み下ろしなどがしやすいような照明計画をしましょう。照明の設置場所や光の方向によっては、駐車している車の影になり足元や作業する手元が暗くなってしまうことがあります。人の動線に光が届いているかしっかり考慮して照明を設置しましょう。例えば、車の誘導灯を兼ねてフットライトなどを設置しても良いでしょう。
また、防犯面にも十分に配慮が必要です。明るい照明は自動車の盗難防止にもつながりますし、人を感知して点灯する人感センサー付きのタイプもおすすめです。

4-7 勝手口

勝手口
勝手口
勝手口は、人の目が届きづらい住まいの裏手に面することも多いため、夜間の使い勝手はもちろん、防犯面を重視することが大切です。明るさセンサーや人感センサー付きのタイプの照明を設置するのもいいでしょう。

5.植栽のライティングテクニック

ひと口に植栽のライティングと言っても植栽のタイプや植えられている場所によって美しく魅せる照らし方が異なります。それぞれの植栽が最も素敵に見える手法でライティングをしましょう。

5-1 高木のライティング

高木のライティングは「アップライティング

① 葉の密度が薄い樹木

 葉の密度の薄い樹木は光が枝葉の間から抜けやすいので、樹木の根元から見上げるように「アップライティング」しましょう。このライトアップは樹木だけでなく空間全体を明るく美しくしてくれます。
また、壁面が近くにあれば壁面に樹木の影を投影し、アーティスティックな空間を作り出す「シャドウライティング」や、樹木の影を地面に落とし木陰のような演出ができる「ムーンライティング」などの手法もおすすめです。

葉の密度が薄い樹木
葉の密度が薄い樹木

② 葉の密度が濃い樹木

 葉の密度の濃い樹木は、樹冠より外側の下の方から「アップライティング」すると美しく魅せることができます。
また、片方からだけでなく両サイドから照らす「クロスライティング」もおすすめです。

葉の密度が濃い樹木
葉の密度が濃い樹木

③ 季節を演出する樹木

 樹木は季節や年月を経て変化し、それに伴い最適な魅せ方も変化します。葉の色、樹木の高さ、樹木の形に合わせ、最適なライティングを調整することが樹木を美しく魅せるポイントです。
例えば、春の桜は白い光で「アップライティング」や「クロスライティング」することで淡いピンクの花びらがより美しく闇に浮かび上がります。また、秋の紅葉は根元から赤っぽい光で照らすことでより紅葉の色味を活かせますし、南国イメージのヤシの木やソテツ・シュロなどは特徴的な形の葉や幹の質感を「アップライティング」で活かしたり、樹形を「シャドウライティング」で壁に投影してアートのように楽しめる手法もあります。

季節を演出する樹木
季節を演出する樹木
季節を演出する樹木

5-2 低木のライティング

低木の場合は、植栽よりも背の高いポールライトを設置し上方から照らすのが一般的です。その他にあえて背の低いポールライトを設置し、植栽に埋もれるように設置するという方法があります。その場合、光が植栽の中にたまり優しい演出をすることができます。ただし、葉の密度が濃い植栽には適さないので注意しましょう。
低木のライティング
低木のライティング

6.照明計画における注意点

エクステリア照明は、住まいの灯りであると同時に、周囲の街並みの灯りにもなるものです。自分の家のことだけ考えずに、街全体の景観や防犯を考慮した照明計画を心掛けることが大切です。
また、今後は無駄なエネルギーを使用しない適切な照明計画することがますます重要になってきています。エクステリア照明に関しても周辺環境やライフスタイルに合わせ、初期費用だけでなくランニングコストも考慮して人と地球にやさしい照明計画をしましょう。

照明計画における注意点

7.照明計画まとめ

エクステリア照明は種類も豊富でさまざまな設置方法があります。
どこにどの照明をどのように設置すればいいのか判断が難しく、光の組み合わせがうまくいかない事もあります。
せっかくの素敵なお住まい。夜間にもさらに魅力あるものにするためには知識と経験が豊富なエクステリア&ガーデンのプロにお任せすることをお勧めします。