リフォーム外構・リフォームエクステリア
家族の成長とともに、最適な住まいのカタチは変化するもの。エクステリアはリフォームすることによって、便利になるのはもちろんのこと、建物の印象をガラッと変えたり、より快適な空間を演出したりすることが可能です。ライフステージに合わせて暮らし方そのものをリフォームしてみてはいかがでしょう。リフォームの場合、新築に比べ特殊要素含む工事になるケースが多い為、専門知識の豊富なプロにお任せすることをお勧めします。
1. エクステリアを構成する場所と
リフォームのポイント
1-1 門扉
セキュリティーやプライバシー保護の役割はもちろんのこと、玄関に向かうアプローチの入り口として、デザインによってはその家の顔となります。門扉が変わるだけでエクステリアの印象がガラッと変わることもあります。周辺環境に調和したセンスの良い門扉を選べばお住まいがより上質なものになるでしょう。
門扉選びのポイント
門扉は、自宅敷地と道路との境界に位置しているものです。そのため、門扉の高さによって、外からの家の見え方が異なります。エクテリアのタイプ(オープン・クローズ・ゼミクローズ)を決定づける重要なアイテムとなります。門扉を決める際には、周囲のフェンスや塀と調和しているか考えましょう。高いフェンスや塀に隣接して低い門扉を設置するのは、見た目がアンバランスになる上に、外部からの侵入を容易にしてしまい、セキュリティ的にも良くありません。逆に門扉だけが目立って高くても、全体の景観を損ねてしまします。
また、門扉のデザインによる透過率によって敷地内の見え方が変わってきます。セキュリティやプライバシー面も考慮してデザインを決めましょう。
調和したデザインにする
門扉はそれ単体では素敵なデザインだったとしても、建物やエクステリアとテイストが合っていないと、ちぐはぐな印象になってしまいます。また、周囲の住宅のなかで浮いて街並みを崩していないかということも考えておかなければいけません。
開閉方法・サイズを決める
家族の成長に合わせてライフスタイルも変わります。毎日大きな荷物を持つようになった、子供ができてベビーカーを使うようになった、子供が成長して自転車で通学、または高齢になり車いすの生活になるなど、門を通るシチュエーションが変わってきます。門扉のサイズは設置できる場所の幅に左右されますが、両開き・親子開き・片開き・引き戸などから適した門扉を選択します。ちなみに、ベビーカーや車いすを使用する場合は引き戸が適しています。
考慮する
例えば施錠方法には、カードキーによる施錠や、シリンダー錠などといった選択肢があります。またドアの開け閉めは、ハンドルを回すものや、取っ手を引くものなどがあります。セキュリティ面を強化したい場合は電子錠を選びましょう。電子錠はピッキングで解錠することができない上に、自動施錠で鍵の閉め忘れを防ぐことができます。停電時に作動しないというデメリットが考えられますが、通常に使用している場合には確実にセキュリティを強化することができます。最近では玄関扉と門扉が同じキーで施解錠できたり、モニ ターを組み合わせた連動システムになっているものもあります。
1-2 玄関アプローチ
道路との境界や門まわりから玄関までをつなぐ通路を指します。門扉と同様に家族の成長に伴い通る人シチュエーションが変わってきます。安全で、なおかつ通るとワクワクするアプローチにリフォームしましょう。
玄関アプローチの
リフォームのポイント
アプローチの床面はタイル・レンガ・自然石・コンクリートなど様々な素材があります。見た目の好みだけで決めず歩きやすさや安全性を重視しましょう。晴れた日は問題がなくても、雨や雪の日に滑りやすい素材があります。素材の特性をよく理解して選ぶことが大切です。またどんな靴を履いて歩くのかもイメージしてください。例えば、ピンヒールで歩く場合にはアティークなレンガや自然石などの凸凹した床材は適しません。
しっかりイメージする
門を入ってから玄関へ着くまでの距離や動きを具体的にイメージしてみましょう。距離を短くすれば移動は楽になりますが、玄関ドアと門扉が直線でつながっていると、ドアを開けた時に家の中が丸見えになってしまいます。外からの視線をうまく避けられるよう、玄関ドアが見えすぎない位置に門扉や塀を配置することがおすすめです。同じくプライバシーの問題から、関アプローチはリビングに面する掃出し窓やトイレ・浴室の前を通らないように設計するのが望ましいと言えます。
どう解消するか
高低差を解消する方法としては、階段やスロープがあります。高齢のご家族がいる、また老後に暮らしやすいようにしたいなどという理由から、近年ではアプローチにスロープを設置する家庭が増えています。階段は高齢者のつまずき事故が多い箇所ですので、スロープの設置は事故防止に効果的です。スロープは高齢者や体の不自由な方に便利というイメージがありますがベビーカーや自転車を玄関内に入れたい時などにも役立ちます。 階段にする場合は、安全に昇り降りするために1段の高さは低めに、踏面は広めに取りまう。立ち上がり部分の色を変えたり照明を設置したりすることで視覚的にも安全になりまスロープ・階段のどちらにも手すりを設置することでより安全性を高められます。
アプローチをリフォームする場合、安全性を重視するのはもちろんですがやはり見た目やデザインにもこだわりたいものです。
玄関アプローチをより自然に、温かく見せるために欠かせないものが植物です。石やコンクリートなどが持つ無機質な感じを緩和させ、配置の仕方によって目隠しや日よけなどの役割も果たします。通路の脇に植栽や花壇を並べれば、通る人に癒しや安らぎを与えてくれるはずです。
また、アーチやスクリーン、門袖壁や門柱などのエクステリア部材を組み合わせると、玄関アプローチのデザイン性がさらに高まります。アーチを設置してつる状の植物を絡ませたり、おしゃれなデザインのスクリーンを使って目隠し効果を向上させたりと、素敵な演出と機能的な役割を実現できるでしょう。
1-3 駐車場・ガレージ
家族の成長に合わせてリフォームが必要になってくる場所のひとつが駐車場です。「子供が免許を取って車の台数が増えた」、「自転車通学の子供の自転車の置き場所を駐車場に作りたい」、または「新車を購入したので屋根のない駐車スペースをガレージに変えたい」などいろいろな理由が考えられます。
敷地の広い面積を必要とする駐車場はおしゃれで機能的にリフォームすると住まいの印象が大きく変わります。
駐車場・ガレージリフォーム
のポイント
戸建住宅の駐車場は、屋根のない「オープンタイプの駐車スペース」や、柱と梁・壁・屋根があり建造物として独立している「ガレージ」、屋根だけの「カーポート」、建物の中に組みこむ ビルトインガレージ」、1階の一部を駐車場にし上部を住居などにした「ピロティ--タイプのビルトインガレージ」などがあります。 屋根のないオープンタイプの駐車場は建ぺい率などの規制を受けず、敷地さえあれば比較的簡単に工事できます。オープンなので、敷地全体が明るく広々感じます。防犯上、ゲートや跳ね上げ門扉、伸縮門扉などを設置しておくとよいでしょう。独立型のガレージやビルトインガレージは、車の保護や防犯面で優れています。ただし建築基準法の対象になる場合もあるので、事前に施工業者に確認しておきましょう。屋根のあるカーポートも規制の対象になるので注意しましょう。
駐車場は玄関の近くに配置しましょう。リフォームの場合は場所が限られてきますが、玄関から離れ過ぎると使い勝手が悪くなってしまいます。また、前面道路の幅や出入りのしやすさ、安全性なども考慮が必要です。その上で、駐車台数や大きさ、ドアの開閉スペースなどを確認し、適する広さを確保します。自転車やバイクも置く場合や、駐車スペースが玄関アプローチも兼ねる場合などは、そのスペースを忘れずに確保しましょう。駐車に必要なスペースは、自動車の大きさや道路の幅、駐車方法によって変わりますので、事前にしっかり確認することが大切です。
床の仕上げは自動車が出た後を配慮して工夫したいものです。面積が広い分、この部分をおしゃれにデザインすることによってワンランク上のエクステリアになるでしょう。全面コンクリー駐車はし易いですが無機質なイメージになってしまします。例えば、芝生張りにして緑化ブロクや轍(わだち)を設けたりすると環境にも優しくコストも軽減できます。
駐車場は単に車を停めて置くだけの場所とは限りません。洗車をしたり、お庭として家族でBBQなどしたりいろいろな使い方があります。水栓やコンセントなどの設置も考えておいたほうが良いでしょう。
1-4 フェンス
フェンスには敷地の境界を区切って侵入者を防いだり、外部からの視線を遮る目隠しなどの役割があります。またデザイン性の高いフェンスは外構のアクセントにもなります。長く住んでいる間に周辺の環境が変化し、しっかりと境界を区切る必要が出てきたり、外部からの視線が気になりだしたり。安心・安全に暮らすためにリフォームでフェンスの設置をしましょう。
リフォームでフェンスを
設置する時のポイント
フェンスを設置することによって内部と外部が仕切られるため不審な人物が勝手に入ってくるのを防くことができます。逆に、小さな子供やペットが道路に飛び出してしまう事を予防する事も可能です。しかし、大人の靴が入ってしまうほどの隙間がある横桟や格子のフェンスは、隙間が足がかりとなりフェンスを乗り越えて侵入できてしまうので気をつけましょう。
注意点
通行する人や車からの視線、または隣家の窓が自分の家の中をのぞける位置 にある場合、視線を遮る位置に透過性の低いデザインのフェンスを設置する事で家の内部を他人
に見られないようにできます。
お庭が道路に面していると、通行人からの視線が気になってしまいます。また洗濯物も丸見えになるのも気になります。お庭の周りや隣地との境界に目隠しをする場合はフェンスの目地幅(板と板の隙間)を考えます。
目地幅を狭くするとより目隠し効果が高くなるため、人通りが多く、普段から視線が気になる場合は、目地幅が狭い目隠しフェンスを設置しましょう。しかし、玄関など出入り口で外部からの視線が気になるからと言って目地幅の狭いフェンスで出入り口を隠しすぎてしまうと、不審者の存在も隠してしまうことになります。そのため不審者に周りが気づくような適度な隙間がある目隠しフェンスを選ぶことが玄関前の目隠しの重要なポイントとなってきます。
様々なタイプのフェンスが販売されていますし、オーダーメイドでオンリーワンのフェンスを造作して設置する事も可能です。外構デザインのアクセントとして楽しみましょう。
1-5. テラス・ウッドデッキ
せっかくお庭があっても過ごし方がわからずもったいないことになってはいませんか。テラスやウッドデッキは屋内と庭を緩やかにつなげる役割を果たしてくれます。テーブルや椅子を出してそこで食事できるような様々なアクティビティが可能で、友人を招いてガーデンパーティをしたり、ガーデニ ングやヨガなど趣味を楽しむ場所にもなります。子どもやペットの遊び場にもなりますし、洗濯物を干すなど有効に利用する事も出来ます。テラスやウッドデッキがあることで生活がぐっと豊かなものになると言ってもいいでしょう。
テラス・ウッドデッキを
設置する時のポイント
テラスは室内と屋外の中間的なスペースです。リビングやダイニングから直接出入りができ、第2のリビングとして家族や仲間の憩いの空間になります。隣接するインテリアのデザインや材質と統一感を持たせたり、床との段差をなくしたりすると屋内との一体感が増し、お部屋を広く見せる効果が得られます。ウッドデッキの場合は室内のフローリングの板材とデッキ材の向きを揃えると良いでしょう。
屋外に日除けがあるとテラスやウッドデッキの活用方法が広がり、暮らしに余裕と楽しみが与えられます。日除けのタイプはいろいろありますが、ライフスタイルや周辺環境・予算に合ったものを選択しましょう。
プライバシーの確保を工夫する
せっかくテラスやデッキを設けても、道行く人や隣家が気になってはくつろぐことはできません。敷地内だけでなく、敷地の外からのテラスの見え方にも注意することが大切です。テラス・デッキといった単体のプランニングではなく、敷地全体をトータルに、目隠しになるフェンスや植栽プランなどと合わせて検討するようにしましょう。
2. エクステリアリフォームの
知っておくべきポイント
2-1 リフォームの目的を
明確にする
まずは、リフォームの目的を明確にすることが大切です。目的があいまいなままリフォーム工事を行うと、後から「ここはしっかり考えておくべきだった」「無駄なスペースになってしまった」などの問題点が出てきてしまいます。再びリフォームが必要になり、さらに費用がかかってしまうことになるのです。目的を明確にすることで、具体的な無駄のないプラン を立てられます。
2-2 現在の問題点を
明らかにし、改善策を
考える
エクステリアのリフォームを成功させるためには、現在の問題点をピックアップすることが大切です。どのようなところに使いづらさや不便さを感じるのか、しっかり把握しましょう。そして、その問題点がどうすれば解消できる改善策を見つけ出しましょう。ただし、素人目線では分からないことが多いので、信頼できるプロのエクステリアデザイナーと話し合いプ ランを詰めていきます。
2-3 動線のつながりを
考える
エクステリアは、さまざまな場所で構成されていますが、それぞれの動線を踏まえて考えることが成功のポイントです。敷地・建物プラン・カーポート・アプローチ・庭の位置など、動線のつながりを考えることで、住みやすく使いやすい空間となります。それぞれ個別に考えてしまうと、リフォーム後に「通りにくい」「使いづらい」と感じる原因になるので注意が必要です。日ごろ家族がどのように行き来しているのか、動線を見直してみましょう。
2-4 大まかな予算を決める
大まかな予算も決めておきましょう。エクステリアと外構のリフォームは、使用する素材や建材によっても費用が大きく異なります。どこに費用をかけるのか優先順位をきちんと決めておかなければ予算オーバーになってしまいます。なるべく予算内で抑えられるように、リフォームの優先順位を決めることも大切なポイントとなります